井の頭公園の動物園と彫刻園の通路にある野口雨情の童心居
野口雨情と童謡
「カラス、なぜ鳴くの〜
「赤い靴〜、履いてた〜、女の子〜、」
「シャボン玉飛んだ、屋根より飛んだ〜」
昭和生まれなら、これらの動揺は自然と歌えます。憶えやすい詩とメロディー、まさに童謡の世界です。
でも、作者が野口雨情と知っている方は少ないのではないだろうか?
そんな野口雨情の書斎「童心居」が、井の頭文化園の動物園・彫刻園の通路にひっそりと佇んでいます。
そこには、動物園の騒音もなく、清々しい空気がゆるやかに流れています。
童心居の門前の立て札
童心居は、童謡詩人として名声を博した野口雨情の旧書斎を移築し、その後の改築を経て一般に公開しているものである。
雨情は、1882年北茨城市で生まれ、童謡「赤い靴」や創作民謡「波浮の港」などの作詩で広く世に知られた。
1924年吉祥寺に居を定め、書斎を「童心居」と称した。
1945年の雨情没後、建物は大島秀一氏の手に渡ったが、その後、雨情会に寄贈され、さらに1958年8月東京都に寄付されて、翌年11月1日武蔵野の面影深いこの地に移築された。
井の頭池の西のほとりには、野口雨情碑が経っています。
野口雨情と井の頭音頭
作詞:野口雨情
作曲:森義八郎/編曲:服部良一
唄 :榎本美佐江
(1)
広い東京の、見晴らし所
ここは公園 井の頭よ
池に浮き草浮いてはいるが、
いくら眺めても根は切れぬ
(2)
池に鳥菓子、弁天様は
お堂造りの長洲塗りよ
池に浮き草浮いてはいるが、
いくら眺めても根は切れぬ
(3)
土手に山雀、緑の風が
夜に青葉の上に吹くよ
池に浮き草浮いてはいるが、
いくら眺めても根は切れぬ
(4)
誰を待つやら、蛍で影も
夜はよすがら、気を遠持つよ
池に浮き草浮いてはいるが、
いくら眺めても根は切れぬ
(5)
鳴いて騒いで、日の暮れごろは
葦(よ)によしきりぁ、はなりゃせぬ
池に浮き草浮いてはいるが、
いくら眺めても根は切れぬ