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「俺たちの旅」ドラマ撮影 思い出深く 中村雅俊さん

俺たちの旅出典

100歳の井の頭公園 番外編1

(読売新聞:2017年5月の記事より)

俺たちの旅』は1年間にわたった撮影で、井の頭公園では10日に1回は撮っていました。公園には500人くらいの見学者が来ていました。今でも「ドラマ見て井の頭公園に行きました」と声をかけられます。行きたいと思わせるくらい、すてきに映ったんでしょうね。

井の頭池の七井橋はよく使いましたし、井の頭公園駅(京王)近くの鉄橋での場面も思い出します。カースケという役はよく怒っていたんですが、監督はあえて鉄橋下でどなり合いの芝居をさせて、電車や音の映像を効果的に撮っていました。

公園で好きな場所は、井の頭公園駅へ向かう道です。あそこでよく撮影したからかな。野外ステージでは、撮影の合間にギターを弾いたり歌ったりしていました。

井の頭というと、焼き鳥屋という印象があります。「いせや」など、撮影後によくスタッフと飲みに行きました。吉祥寺は大衆的な店があって、飲むには格好の街。吉祥寺の魅力は、若者の街なのに裏通りには昭和の感じがあるところ。面白いじゃないですか。

撮影後も買い物などで近くを通りかかった際には公園に立ち寄りました。『俺たちの旅(1975年10月から1976年10月まで)』は自分にとって大きな出会いでしたし、撮影場所の井の頭公園は思い出深くて特別な場所です。

あれから40年以上。吉祥寺の街はすごく変わりましたが、公園自体は変わりません。茶店や古くなった野外ステージ、池には橋が架かり、ボートや噴水がある。そのままでいてほしいです。
(聞き手・宇都有紀子)

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