※本ページにはプロモーションが含まれています。

なぜ、鳥への餌やり自粛キャンペーン?

オナガガモ
井の頭池のカモは、多い時で1,000羽いましたが、今は100羽もいません。2007年に始めた鳥たちへの餌やりを止めるキャンペーンを実施したからです。

餌やりが良くない3つの理由

  1. 餌を池に投げるのは、生ゴミを池に捨てるのと同じです。自然界にない余分な養分が増えるため、水質が悪化してしまいます。
  2. オナガガモ、特にメスは人になれやすく、陸にあがってきます。時には、足元にまできて、ズボンをくわえたりして、餌をねだります。このように、野生の警戒心がなくなってくると、ネコやオオタカなどの天敵に襲われやすくなります。自然界には普通にあることですが、人が餌をやることで、天敵に捕まりやすくなるのは自然に反します。
  3. カイツブリは、年数回繁殖します。1回目の幼鳥は、人からもらった餌を親鳥からもらうので、親鳥が狩りをするのを見ていません。餌をとるという狩りを学んでいないのです。そのため、餌をもらうことになれ、親離れができなくなってしまいます。このように、自分で餌を取れない1回目の幼鳥は、2回目に生まれた雛鳥に親鳥が餌を与えないように、2回目の雛鳥をつつき殺してしまうことがあります。

この3つの理由から、餌やりは止めるようキャンペーンしました。今では、餌をやる人はほとんどいません。

その結果、餌をもらっていたオナガガモが減って、キンクロハジロの割合が一番多くなりました。このように、環境によってある生物が増え、ある生物が減ることは自然なことなのです。

今の井の頭池は、鳥への餌やり自粛キャンペーンによって、本来の自然な姿になってきているのです。

餌に群がるコイとカモ餌ほしさに集まってくるコイとカモ